ラグビーの始まり
ラグビーの発祥はイングランド。ロンドンの北にあるラグビーと言う街のラグビー校 Rugby Schoolで1823年に始まったとされています。
ラグビー校は、イングランドのパブリック・スクール(日本の中高生が通う私立学校)のひとつです。
フットボールのゲーム中に夢中になった少年がボールを持って走り出したのが起源とされていて、この少年の名は、ウェブ・エリス Webb Ellis、ラグビー・ワールドカップの優勝カップは、ウェブ・エリス杯と名付けられています。
球技最大の人数15人でプレーするこの競技を、私は最もタフな競技だと思っています。ボールを持っているプレーヤーは前にパスすること以外、何をしても良くて、好きなだけ、好きなように走って良いのが、ラグビーです。
ラグビーは、ボールを持って走りますが、誰でもいつでも何処でもキックをしても良いのです。ラグビーが始まった頃の得点は、キックを蹴ってゴールを決めるものだけでした。フットボールから始まったからです。
日本では、
1899年に最初のラグビー・チームが慶應義塾大学に出来ました。慶應義塾大学體育會蹴球部とラグビーの文字はありません。
ライバルの早稲田大学は、蹴球部からラ式蹴球部となり、現在ラグビー蹴球部と呼んでいます。ラグビー地方で始まった蹴球(フットボール)だからです。
ラ式蹴球部になったのは、ア式蹴球部が出来たためです。ア式蹴球部とは、アソシエーション式フットボールでサッカー部のことです。アメリカン・フットボール部は米式蹴球部です。
ラグビーリーグ
ラグビーは、1895年にラグビーリーグが分裂しました。日本ではリーグ・ラグビーと呼ばれています。一般的にラグビーと呼ばれているのは、ラグビー・ユニオンです。
リーグ・ラグビーは、プレーの継続性が無く、タックルが成立すると一旦プレーが中断して、プレイ・ザ・ボール足でボールを後に転がすことによって再開します。セット・プレーと呼ばれるスクラム、ラインアウトがありません。
走ること、パスすることに特化して進化しています。
サッカー
ラグビーとして発展した一方でフットボールは、1863年にイングランドのロンドンに設立されたフットボール・アソシエーションによってルールが整備されました。
Association Footballの呼び名を縮めたのがSoccerサッカーとなり、広まったらしいです。現在ではフットボール Footballと言うとサッカーを指すことが多いです。
枝葉はあるのでしょうが、フットボールは、1800年代中盤のイングランドでラグビーとサッカーに分かれました。ラグビーの元がサッカーなのでは無く、両方の元はフットボールで各々進化をしました。
サッカーは最も簡単なルールで、誰でもプレー出来ることから世界中に広まり、ワールドカップは世界最大のスポーツ・イベントとなっています。
得点がなかなか入らないので、得点した時の興奮は凄く熱狂的です。
アメリカン・フットボール
1869年にアメリカで最初のフットボールが行われたのは、サッカーに似たものでした。アメリカ独自のルールに進化をして、1874年が起源で1876年にラグビー選手の呼びかけによってルール整備がされました。
その後、進化をして現在に至っています。
アメリカでは、ベースボール、バスケットよりも人気があり、最も人気があるスポーツで国技のひとつです。プロ・リーグ NFLの決勝戦スーパー・ボールの人気は全米一で、指名手配中の犯人宛てに身内に招待券を送ると、犯人が観戦に来るほどだとか。
大学カレッジ・フットボールもとても人気があります。
高校のアメリカン・フットボール部の顧問曰く、人類究極のスポーツらしいです。確かにビデオ、上からの撮影、無線などをいち早く導入をして、自分達、相手の分析をゲーム中も行い、鍛えられた身体の優れた運動神経のプレーヤーが専門的なプレーをする。
頭と身体を使った究極のプレーと言うのも、納得が行きます。昔の人はアメリカン・フットボールのことをアメ・ラグと言っていました。アメリカのラグビーと言うことなのでしょう。
比較まとめ
そんな世界の主要フットボールを比較すると、
ラグビー ユニオン |
ラグビー リーグ |
サッカー | アメリカン フットボール |
|
起源 | 1823年 | 1895年 | 1863年 | 1869年 |
発生地 | イングランド | イングランド | イングランド | アメリカ |
競技人口 | 500万人以上 | 2億7千万人以上 | 2300万人 | |
協会加盟国 | 117 | 30 | 211 | |
ワールドカップ | ||||
第一回大会 | 1987年 | 1954年 | 1930年 | 1990年 |
前回大会 | 2015年 | 2017年 | 2014年 | 2015年 |
過去大会数 | 8回 | 15回 | 20回 | 5回 |
前回優勝 | ニュージーランド | オーストラリア | ドイツ | アメリカ |
最多優勝 | ニュージーランド | オーストラリア | ブラジル | アメリカ |
3回 | 11回 | 5回 | 3回 | |
日本伝来 | 1899年 | 1993年 | 1873年 | 1920年 |
競技人口 | 125千人 | 600万人 | 2万人 | |
選手人数 | 15人 | 13人 | 11人 | 11人 |
試合時間 | 前半40分 後半40分 |
前半40分 後半40分 |
前半45分 後半45分 |
15分 4クォーター |
フィールド | 100*70m | 100*80m | 105*68m | 120*53.3ヤード 109.73*48.78m |
得点 | トライ5点 コンバージョン2点 ベナルティ・ゴール3点 ドロップ・ゴール3点 |
トライ4点 コンバージョン2点 ヘナルティ・ゴール2点 ドロップ・ゴール1点 |
ゴール1点 | タッチダウン6点 ポイント・アフター・タッチダウン1点 ツーポイント・コンバジョン2点 フィールドゴール3点 セイフティ2点 |
得点方法 | 相手陣インゴールにボールを置く | 相手陣インゴールにボールを置く | ボールを相手陣ゴールに入れる | 相手陣エンドゾーンにボールを運ぶ |
ボール | 楕円球 長さ28cm 縦外周74cm 横外周58cm 410g |
楕円球 長さ27cm横外周60cm 383g |
球 外周68cm 410g |
楕円球 長さ27.2cm 縦外周70.5cm 横外周52.4cm 397g |
手の使用 | 可 | 可 | 不可 | 可 |
前パス | 不可 | 不可 | 足可 | 可 |
攻撃権 | 反則無ければ継続 | 6回 | 反則無ければ継続 | 4回 |
防具 | マウスピース ヘッドキャップ |
マウスピース ヘッドキャップ |
脛当て | マウスピース ヘルメット 肩パッド 腿ガード 脛当て |
主なルール | ボールを後にパスしながら前に運びトライを狙う。ディフェンスはタックルしてボールを奪う。軽い反則、ボールの継続が出来ないとスクラムでプレーを再開。タッチ(横のライン)をボールが越えるとライン・アウトでプレーを再開。 | 6回の攻撃でトライを狙う。ディフェンスはタックルで攻撃を止める。タックル成立するとプレーが中断し次の攻撃を行う。 | 足でボールを蹴ってゴールを狙う。 | 4回の攻撃でタッチダウンを狙う。4回の攻撃で10ヤード進めないと相手に攻撃権が移る。1回の攻撃で1回だけ前にボールをパスしても良い。ディフェンスはタックルをして攻撃を止める。タックル成立、ボールが地面に付く、サイドラインを超えるとプレーを中断して次の攻撃から再開する。 |
最高年俸 | 2億円 | 79億円 | 24億円 | |
English | RUGBY FOOTBALL |
RUGBY FOOTBALL LEAGUE |
SOCCER | AMRICAN FOOTBALL |
漢字 | ラ式蹴球 | ア式蹴球 | 米式蹴球 | |
中国語 | 橄榄球 gǎnlǎnqiú |
足球 zúqiú |
美式足球 měishì zúqiú |
ラグビーが最強であるのは、走り続けること、生身の身体でぶつかり合うからです。1試合で約10km走ると言われています。走るだけなら実はサッカーの方が多くて1試合で15kmと言われています。
力比べは、ラグビーよりもアメリカン・フットボールの方が勝ると思います。しかしアメリカン・フットボールは専門性が強く、力持ちの人は、ぶつかって押すだけで、ボールに触ってはいけないポジションがあります。
瞬発力も走る専門のポジションのプレーヤーは、陸上選手並みの人もいるでしょう。
でも走って当たる総合力では、やはりラグビーが一番と自負しています。