ファンタジスタはいらない

ファンタジスタ(fantasista)とは、ファンタジア(fantasia)幻想的な人と言う意味のイタリア語で、卓越したスキルで、創造性あるプレーを魅せるサッカー選手のことを言います。

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サッカーのワールドカップを観た時にそんな言葉を思い出しました。ゴール前までボールを運ぶのは練習の賜物。ドリブルやパスのスキルを高めてゴール前まで持ってくることは出来ても、得点出来ないチームがあります。得点出来る強いチームにはゴールを決めるファンタジスタがいるのだと感じました。

 

相手ディフェンダーが想像しないことを創造して幻想的なゴールをする。サッカーの醍醐味です。

 

一方、ラグビーに観方を変えてみると、奇跡じゃなくて必然。とは、スポーツ史上最大の番狂わせとも言われた前回ワールドカップの初戦で南アフリカに勝った後の五郎丸選手のコメント。

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必然だった

この一戦に勝つために6ヵ月前から準備をし、いやいやもっと前のエディ・ジョーンズがヘッド・コーチになった4年前から準備していたことが、実を結んだのだから、出来て当たり前。

 

しかし失敗の許されない本番で相手も本気になって戦いに来ているのに当たり前のことが出来るのは凄いこと。世界中を驚かせてくれました。相手の意表を突くサイン・プレーはあったものの、やっていたプレーに特別なもの・ことは無く、練習して来たことを黙々とやっただけ。

 

相手のプレッシャーに負けてしまい、焦ってしまい一か八かの賭けに出た訳では無い。冷静に考えて確率の高い方を選択しただけ、ノーサイド直前の相手の反則によるペナルティ・キックでスクラムを選択したキャプテンのマイケル・リーチが、シンビンにより相手フォワードが一人少なく、このゲームで押し負けていないスクラムを選択したのは当然のことでした。

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ゴール前まで攻め込んだ時に、いとも簡単にトライを取る場面をたまに見かけますが、相手のいないスペースをみつけられたからこそ。決して魔法を使った訳ではありません。

 

Dan Carter

前回ワールドカップ優勝のオールブラックスの司令塔だったダン・カーターのプレイはとても華麗ですが、決して奇跡を起こしているわけではありません。周りを良く見て、味方と連携・コミュニケーションを取ることによって、空いているスペースを見つけているのです。又は空いているスペースを創っているのです。

 

まるでファンタジスタのようなプレーに観客は魅了されますが、やっているプレーヤーはいたって冷静でいつものプレーをしているだけ。そんなクールな姿がまた良いんです。

 

Carlos Spencer

オールブラックスの司令塔で1995年~2004年に活躍し、ノールックパスと言うのが流行りました。パスする方を見ないでパスすることから、そう呼ばれていました。実はパスする前にはきちんと味方がいることを確認しているんです。(きっと・・・)

 

上手なプレーヤーのプレーを観ること。日頃から空いているスペースを見つけて攻める練習をすることで、いつしかファンタジスタになれることでしょう。

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