ラグビー部への入部

高校進学は子供にとって人生の最初の分岐点。義務教育が終わり、自分の意思で高校を選択する大事な決断の時です。

✍高校入試、✎受験勉強

公立高校の高校入試は私達の年から色々なことが始まりました。試験科目が昨年までの三教科(国語、数学、英語)から五強化(+理科、社会)となりました。

 

国語、数学、英語が得意な人にとってはマイナスに、理科、社会の得意な人にとってはプラスになり一概にどちらが良いとは言えません。私にとってはどちらでもあまり変わりはありませんでした。勉強範囲が増えると言うことは受験生にとっては負荷がかかるのかもしれませんが、受験をするのは初めてのことなので、それが当たり前なので、違和感は全くありません。

 

もう一つが進学校の選択です。昨年までは公立であれば何処でも受験が出来て合格すれば、入学が出来たのですが、学区制と言うのが出来て、住んでいる所に近い高校しか選択が出来ない様になりました。これも初めてのことだったので、特に違和感は無く、それが当たり前でした。凄く頭が良くて公立の中優秀な進学校に入りたい生徒がいたとしたら、住んでいる所が違う学区だったらと言う、ごくごく限られた生徒にとっては問題が出るのでしょうが、周りには一人もいませんでした。専門科のある高校、工業高校、農業高校や商業高校は対象外で何処でも受験出来ました。

 

因みに、私の受験勉強の基本は進研ゼミの赤ペン先生でした。中学二年生位から始めて、中学卒業まで続けていたと思います。問題を解いて、一週間毎に答案用紙に回答を書いて郵送すると、赤ペン先生が採点してくれて、答案用紙が真っ赤になる位の解説付きで返信されて来ます。嫌々でも毎日少しずつでも机に座って勉強することを継続したことは、きっと役に立っていることと思います。
赤ペン先生はこちら

 

土曜日夜の笑福亭鶴光のオールナイト・ニッポンを聴くのが楽しみで、土曜の晩は徹夜で勉強しました。勉強になっていたのかは不明ですが。

 

🌾志望校の決め手は、文化祭の雰囲気

志望高校を決定したのは、文化祭でした。中学三年生の秋に高校の文化祭に行きました。志望校の雰囲気や学校の場所、施設などを下見して、思い描いていた印象と照らし合わせてみるものです。実際に学校に行ってみて、交通の便を確認すると言うこともある様です。

 

私の場合、高校進学に当たり、二つの高校に絞りましたが、決めかねていました。まだこの頃は、何処の高校に行きたいと言うのが無くて、学力から中の上の学校だったので、必然と二つの学校になりました。

 

どちらの高校も家からは近く自転車で通えます。文化祭は9月か10月だったと思います。候補にしていた二つの高校が同じ金土日に開催されていたので、土曜日にハシゴをしました。

 

同じ位の学力だった同じクラスの友達と行きました。最初に行ったのは遠い方(と言っても自転車で25分位)の高校です。教室に絵や美術品、習字などを展示してあったり、体育館で劇をやっていたりしました。学校の雰囲気は静かな感じで生徒をあまり見ませんでした。高校の文化祭に行くのは初めてなので、特に感想は無く、ふ~んと言う感じでした。

 

次に近くの高校です。方角は一緒なので、家に戻って来る途中にあります。今度は校門の飾り付けから派手で、文化祭の看板には金色や銀色の折り紙で装飾されていました。ごちゃごちゃと人が沢山いて、ごった返していました。校門で貰ったパンフレットに順路みたいなのがあり、順路に従います。校舎に入っても生徒が沢山いて、呼び込みをしていて賑やかです。展示してあるのは縁日とか喫茶店が多かったです。体育館ではバンドの演奏をしていました。

 

🎬

興味を持ったのは、通り過がりの呼び込みに貰ったチラシの映画上映でした。視聴覚室で映画をやると言うので時間もあったので行ってみました。生徒が出て来て上映時間までの間に前座で映画について説明をしてくれて、いよいよ上映です。そしたら大変です。理由は判りませんが、上映時間になっても始まりません。何かのトラブルだったのでしょう。必死にその説明してくれた生徒が再び出て来て、私達の知らないその学校の先生の物真似などで時間つなぎをしますが、結局上映出来ませんでした。土曜日の最終上映回でした。

 

でもその生徒は、来てくれた人たちに、謝りながら、絶対面白いから、明日来て下さい。と一生懸命に頭を下げていました。何故かその姿に感銘を受けて、一緒に行った友達には内緒で次の日に観に行きました。と言うよりは、帰り道に明日も来てみる?と友達に尋ねましたが、もう良いや。と言ったので、一人で行きました。

 

🎥

日曜日再度訪れて映画鑑賞をしました。内容は覚えていませんでしたが、バイクにカメラを積んで走行シーンがあったこと位しか覚えていません。視聴覚室の出口でお礼をしている生徒の姿が何故か清々しい気がしました。

 

皆さんだったら通学時間の差はありますが、どちらの高校を選びますか?

1)きちっとした高校

2)自由な高校

 

私は、知らない先生のもの真似をやって帰りそうな観客を必死につなぎ止めていた自由な学校を選びました。人それぞれだと思いますが、生徒の一生懸命さが決め手でした。

 

🏉ラグビー部に入部

高校に入学していよいよラグビー部に入ります。入学式の日は同時にクラス発表の日でもありました。新しい制服を着て期待に胸を膨らませて登校しました。革靴を履いて歩くのも初めてです。自宅から学校までは自転車で15分位の一番近い高校です。通っていた中学からは最多の生徒が進学をしました。30人位だったと思います。

 

私達の学年は丙午だったので前後の年より少し生徒が少なく9クラスでした。七期生で、学年毎に色分けされていて私達の代は紺、体操着のジャージ、短パン、Tシャツの縁や上履きの周囲の色が紺色です。一つ上がエンジ、その上が緑の繰り返しだそうです。1-11-9までクラス分けが張り出されていました。私は1-6で同じ中学だった友達が男子と女子の一人ずつで二人いました。

 

入学式の翌日だったでしょうか、クラブ紹介と言う催しが体育館でありました。野球部、サッカー部、ラグビー部、アメリカン・フットボール部などの運動部、書道部、ブラスバンド部、鉄道研究会などの文化部が、次々と壇上に上がり、部活の紹介をしていました。

 

いよいよ入部すると決めていたラグビー部の順番です。楕円球を出して教壇の上に立てて、皆さんラグビーのボールは何処に転がるか判りません。人生と一緒です。と言っていました。いくつかの部の紹介の後、アメリカン・フットボール部が出て来て、アメリカン・フットボールを教壇に立てて同じことを言ったのには笑いました。ラグビー部を紹介していた人が今度はギターを持ってフォークソング部の紹介をして唄っていたのも印象に残っていました。

 

そして、いよいよラグビー部に行きます。ところが、同じクラスになった友達が、何クラブに入る?と尋ねて来たので、私は決めていたのでラグビー部と言うと、俺も入ろうかなと言うのでビックリしました。まだ悩んでいるので、ラグビー部に入るのを少し待ってと言われて、その友達の決断を待ったのでした。一日か二日待って心が決まった様で結局、一緒にラグビー部に行きました。その後、何で悩んでいたのか、どうしてラグビー部を選んだのか、高校入学前から決めていたのか、改めて思うと疑問はありますが、聞いたことはありませんでした。

 

部活入部は一~二週間の仮入部があり、練習をやっているグラウンドに行くと既に仮入部した一年生が一人いました。先輩と思わしき人が蹴って転がしたボールを体育着がドロドロになりながら捕っていました。私達が行くとゴロパン練習を中断して、女子マネージャーを呼んでくれました。ノートにクラスと名前を書きました。初日は見学だけでした。体育着と運動靴を明日持って来る様に言われました。あんなにドロドロになるんだ、嫌だなあと内心思いながら帰宅しました。

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