世界一強いのはニュージーランド。直近二回のワールドカップで連続優勝しています。昔から強かったのです。ラグビーがニュージーランドに伝わり、よっぽど性に合ったのでしょう。勇敢なマオリの血と自然豊かに伸び伸びと育つ環境なのにヨーロッパの最先端スポーツ科学が手に入る環境、身体の大きな南の島国のアイランダーとの競争、隣国の大国オーストラリアに負けないと言う意地が混ざり合っているからでしょうか。
国と国の代表同士の対戦・テストマッチでは、全ての国に対して勝ち越している世界で唯一の国なのです。
※世界ランキング30位(+ジンバブエ)の対戦成績
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
目次
テストマッチ
テストマッチとは、国と国の代表チームが対戦する国際試合のことで、出場者にはキャップが与えられます。
テストマッチはやりたくても出来ないことがあります。テストマッチを申し込んでも相手が国の代表で対戦してくれなければテストマッチにはなりません。国の代表に準じたチームの場合には、〇〇XV(Fifteenフィフティーン)と呼んだりします。
例えば日本の場合は、日本代表に準ずるチームは日本Aとかになります。日本Aの試合はテストマッチにはなりません。
かつて日本代表は世界列強とテストマッチをしたくても代表チームは相手にしてくれませんでした。国際試合は例えば、ジュニア・オールブラックス(U23)、オックスフォード大学やケンブリッジ大学との対戦も全てテストマッチとしていました。それだけ力の差があったのです。
日本に来る外国チームは、五ヵ国対抗や南の強国ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカと言った強豪国では無く、アジアのライバル、香港、韓国、ヨーロッパではルーマニアでした。へぇーあの国でもラグビーをやっているんだと思いましたが、ラグビー強豪国から見たら日本もそうなのでしょう、きっと。
ウェールズは日本に親切で交流がありました。そして勝てなくとも善戦したことによって、交流が続いています。
上位八ヵ国が来ると言うのは一年に一回あるかないかで、ラグビー関係者は大変な大騒ぎでした。
伝統的に対抗戦によって発達して来たラグビーは、相手国に遠征をして試合をすると言う文化で、相手国のラグビー協会が受け入れてくれないと代表チームが行ったとしてもテストマッチは出来ないのです。電話なのかFAXなのか、はたまた手紙なのかは判りませんが、申し込みをするだけでは試合は成立しません。
ワールドカップが始まったことによって出場出来ると少なくとも四年に一回は世界八強のうちの二つとは対戦出来るようになりました。
対戦が多いのは、伝統ある五ヵ国(イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、フランス)、南の三強(ニュージーランド、オーストラリア、南フリカ)、そして地域性と実力が拮抗している国です。お互いライバル視していて応援にも熱がこもります。
6NATIONS
五ヵ国対抗では、実力拮抗しているもののラグビー原産国のイングランドがリードしています。イタリアが加入して六ヵ国対抗戦になりましたが、、未だ馴染むのに時間がかかりそうです。
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※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
The Chanpionship
南の三強では、世界最強のニュージーランド、実力が一番拮抗しているのが南アフリカ、そして永年のライバル・オーストラリアの順になっています。アルゼンチンは加入してから実力がどんどん上がっています。
ニ ュ|ジ|ランド | 南アフリカ | オ|ストラリア | アルゼンチン | |
NEW ZEALAND | 58 36 3 |
114 43 7 |
27 0 1 |
|
SOUTH AFRICA | 60 | 47 37 3 |
24 3 1 |
|
AUSTRALIA | 70 | 54 | 24 6 1 |
|
ARGENTINA | 96 | 86 | 77 |
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
Pasific Nations cup
南の島国の三ヵ国(フィジー、トンガ、サモア)も毎年対抗戦をしていて、オリンピック七人制初代チャンピオンのフィジーが対戦成績でリードしています。
フ ィジ| | トンガ | サモア | |
FIJI | 61 27 3 |
29 20 3 |
|
TONGA | 67 | 27 33 4 |
|
SAMOA | 56 | 42 |
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
Europe
ヨーロッパはラグビー発祥の地でもあり、六ヵ国対抗戦の次はかつてのルーマニアから首位の座をジョージアが奪っています。
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
America
アメリカ大陸は歴代首位のカナダにアメリカが猛迫しています。七人制とは言え、オリンピック種目になったことがかなり大きいと思います。
アメリカ | ウルグアイ | カナダ | ブラジル | チリ | |
USA | 14 2 1 |
20 38 2 |
5 1 |
||
URUGUAY | 82 | 4 8 |
24 2 |
39 11 1 |
|
CANADA | 33 | 33 | 2 2 |
5 0 |
|
BRAZIL | 92 | 4 21 2 |
|||
CHILE | 83 | 76 | 100 | 15 |
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
Asia
日本のライバルは隣国の韓国、そして英国人が沢山住んでいる香港でした。1995年のオープン化(プロ選手の容認)によって、日本でプレーする外国人が増えたこともあり、日本はメキメキと実力を付けてアジアではダントツになりました。
日本 | 香港 | 韓国 | |
JPN | 24 4 |
29 6 1 |
|
HONG KONG | 86 | 14 16 |
|
SOUTH KOREA | 80 | 47 |
※表の見方
A | B | |
A | ↓ | 勝 負 分 |
B | 勝率 |
➜アジアのラグビーへ
驚きの事実
歴代のテストマッチの戦績を見ると驚きの事実がありました。日本は南アフリカに勝率が100%です。世界中が驚いたラグビー・ワールドカップ2015のイングランド大会で感動の勝利したあのゲームが唯一の対戦なのです。
➜歴史的な日へ
逆に言うと、南アフリカからすると初顔合わせだったのでアジアの小国・日本は速いけど小さくて。と言うどこか舐めていたところがあったことが災いしてしまい、ニュージーランド以外に唯一負け越しているのが日本なのです。
日本は順当に行けば、あと10年は勝てないと思います。10回対戦して一回勝てるかどうかの相手と対戦し1/10の勝利を最初に持ってきたと思っています。二回目の対戦にも2/20の勝ちを持ってくることは不可能ではありませんが、同じ手は食わないのが世界の強豪たる由縁です。得意のパワー・プレーでゴリゴリとくることでしょう。出来ることならば、勝率100%のままでいて欲しい限りです。次も勝つ 又は、対戦しない・・・。