ラグビーの歴史

ラグビーは紳士の国イギリス発祥のスポーツで、その歴史は少年が無中になってしまったことから始まりました。➜ラグビーの始まり

イギリスとは

正式には、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国のことで、英語では、United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland と言います。略すと、UK です。

ラグビーの発祥の地は正確には、イングランドです。英国(いわゆるイギリス)は、イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズの四ヵ国から成り立っています。

ラグビーは発祥の地・イングランドを中心に発達し、やがて世界中に広まります。そこには大英帝国と呼んでいた世界中を支配していたことに由来します。

イングランドとアメリカの対戦を観て、そんなことを感じました。弟子が師匠に闘いを挑み、まだまだだなと一掃されてしまう。ラグビーは英国の国技(他にはサッカー、クリケット、ゴルフ、ボクシング)で、世界一を争える数少ない競技なのです。

スポーツの歴史の中でも発祥の地イングランドが競技の中心にいて、伝統国ホーム・ユニオンが競い合って世界の上位に君臨しているのは、ラグビーくらいじゃないでしょうか。

英国の歴史と共に世界に広まったラグビー。そのイングランドの歴史と共にを少しおさらいしてみます。

イングランドの歴史

30,000年前 人が住み始める
BC1,000~BC500 ケルト人が住み始める
BC55 ローマ帝国支配
500~700 ゲルマン人(アングロ・サクソン)がイングランドを形成
829 イングランド王国成立
1282 ウェールズを征服
1603 スコットランドと同君連合
1652 アイルランドを植民地化
1665 アメリカ植民地化
1776 アメリカ独立
1788 オーストラリア植民地化
1795 南アフリカ植民地化
1823 ラグビーが出来る
1840 ニュージーランド植民地化
1867 カナダ独立
1871 RFU
1871 最初のテスト・マッチ

イングランド対スコットランド

1873 SRU
1874 日本にラグビー伝来
1874 フィジー植民地化
1879 IRU
1881 WRU
1883 Home Nations始まる
1892 NZRU
1899 UAR

慶応義塾大学ラグビー部創部

1923 RUT
1901 オーストラリア独立
1910 南アフリカ成立
1910 5 Nationsとなる
1913 RUF
1919 FFR
1922 SARU

アイルランド独立

1924 RUS
1926 JRFU
1928 FIR
1932 Bledisloe Cup開始
1936 Europe International Championships開始

RUR

1945 ARFU
1947 ニュージーランド独立
1951 URU
1962 サモア独立
1964 GRU
1970 トンガ独立

サモア、英国連邦加盟

フィジー独立

1974 CRFU
1975 USARFU
1980 IRB
1987 RWC開始
1990 ナミビア独立

RUN

1996 Tri Nations開始
1997 Wales議会設置
1998 Scotland議会設置
2000 6 Nationsとなる

Africa Cup開始

2006 Pacific Nations Cup開始
2009 Americas Rugby Championship開始
2012 The Rugby Championshipとなる
2014 IRB➜WORLD RUGBY
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イングランドの形成と打倒イングランド

先住民とされているケルト人は大陸よりやってきた身体の大きなアングロ・サクソン人に領土を奪われ西方、北方そしてアイルランド島へ移住しました。アングロ・サクソン人の土地と言うことでイングランドと呼ばれるようになりました。

イングランドで始まったラグビーは隣国の支配している資源豊かな鉄鉱や石炭の町・中世はドラゴンが住んでいると言われていたウェールズ、食料を生産している農家のアイルランドとスコットランドにも広まり、打倒イングランドで発達しました。炭鉱で働く力自慢、農作業で鍛えた足腰と粘り強さ、祖国を守る強い意志が込められていたに違いありません。

フランスのシャンパン・ラグビー

英国のお隣おフランスは自由なお国柄。統制されると革命を起こし自由を求めて国が発展して来ました。ラグビーも自由な発想により発展し、キック一辺倒の戦法から走ってボールをつなぐスタイル、フランス発祥のシャンパンのように、ボールをサポートするプレーヤーが次々と湧き出て来る姿が、泡が湧き出るようなのでシャンパン・ラグビーと呼ばれ、相手のいないスペースにボールを動かしてパスしたボールに人が走り込んでくるエキサイティングなラグビーになりました。パスを放って人がいないと、パスした人ではなく、走ってこなかった人が怒られると言う話もあります。スクラムも独自の発想で身体の大きさに対抗して押し方・力のかけ方を工夫・研究していることも有名です。

大航海時代と大英帝国

大航海時代が始まると新しい島・国。土地を求めて領地を拡大しました。アメリカ大陸、アフリカ大陸、インド、オセアニアへ航路を次第に延ばして行きました。七つの海を支配したとされる大英帝国は各地にラグビーを広めて行きます。

アメリカに伝わったラグビーは攻撃・防御、判定がよりはっきりするようとアメリカン・フットボールに発展して行きます。スクラム、モール、ラックと言った密集が無く、タックルされて倒れたらプレーが一旦止まります。➜アメリカン・フットボールとの違いについて

南アフリカは英国の前はオランダの植民地で大柄なオランダ人の血縁から世界屈指のゴリゴリとしたパワー・ラグビーを得意としています。

ニュージーランドではマオリの文化・勇敢な誇り高き戦士の魂と自然と共に生きる創意工夫と開拓者精神が融合し、力強いパワフルなフォワードが走り回りセット・プレー(スクラム、ライン・アウト)だけではなく、モール、ラックでの機動力が重要になり、ボールを華麗に展開するバックスは破壊力を増してより攻撃的に進化し大型化して行きます。

太平洋のアイランダーは、常夏で成長が進むのか大きな身体を活かしたパワフルで自由奔放なラグビーが得意です。暑くて時間をかけた練習が出来ないからなのか密集プレーは苦手ですが、ノリが良く勢いに乗ると爆発的な力を発揮します。気性が激しくコントール不能に陥ることが難点です。海を渡ってオーストラリアと特にニュージーランドに渡る人が多くいます。

大型プレーヤーのパワー・ラグビーに対抗するためオーストラリアは素早い展開力を身に付けます。

日本には学業の一部として伝来されてフォーメーション、プレー・スタイルの研究がなされ、武道の心を組み込み礼節を重んじる緻密ながら手先の器用さと俊敏さを活かした独自の日本のラグビーが形成されて来ました。また、チーム・プレーを必要とすることから従業員の士気高揚と団結心を深めるために企業スポーツ・社内部活動として発展して来ました。花形は大学ラグビーでOBを中心とした根強いファンが大勢います。鎖国をしていたわけではありませんが、ワールドカップが始まるまでは世界の列強と対戦する機会はほとんどなく、日本のラグビーはガラパゴスとも言われていました。

ラグビーの母国・インランドと英国のホーム・ユニオンが伝統の力を維持し続けているところがラグビーならではです。

国際化を進めつつも伝統を継承する。と言う二律背反の中、ラグビー新興国の南半球の強豪国に追いつかれても尚、英国の誇りを保っています。

アメリカとの比較

そして世界一の大国(政治・経済)となったアメリカと母国英国を比較してみます。

英国 米国
UK USA
国旗
正式国名 United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland United States of America
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 アメリカ合衆国
国歌 God Save the Queen The Star-Spangled Banner
人口 6,600万人 32,700万人
白人87% 白人76%
アジア系7% アジア系6%
黒人3% 黒人13%
国語 English English
面積 244,000k㎡ 9,628,000k㎡
建国 829年 1776年
GDP $2兆3162億 $19兆4171億
首都 ロンドン ワシントン D.C.
国技 ラグビー、サッカー、クリケット、ゴルフ、ボクシング アメリカン・フットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケー
ラグビー協会設立 1871年 1899年
ラグビー人口 35万人 13万人
世界ランキング 3位 13位
ワールドカップ最高成績 優勝(2003) プール3位(4チーム中)

英国の紳士はステーキを一切れずつ切りゆっくりと味わって食べるのに対してアメリカのビジネス・マンは出されたステーキを一口大に全て切ってから食べると言う話を聞いたことがあります。合理化と言うのがアメリカ的です。

近い将来、アメリカがラグビーの母国イングランドを越える日がやって来るのでしょうか。アメリカン・フットボールの選手がラグビーを本格的にやったら、オール・ブラックスよりも強いチームになるんじゃないかなと思っています。日本だって大相撲の力士が本格的にラグビーをやったら世界一になれる可能性を持っていますが、やっぱり国技を目指しますよね。

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