にわかのみかた

にわかファン

2019年ラグビー・ワールドカップでの盛り上がりに乗っかった新しいラグビーのファンのこと。

にわか とは、

俄と書き、意味は、急に変化が現れるさま。にわか雨と言う言葉は、子供の頃から使っていたので、急に降って来て直ぐ止む雨のことを言っていました。天気雨とも呼んでいました。
流行りに便乗して突然ファンになった人たちを、以前からのオールド・ファンと分けて言う呼び方が、ラグビーがそれまで、いかに閉ざされた人たちの間だけで盛り上がるマイナーな競技だったかを表しているようです。
社会人ラグビーをやっていた頃の私たちは、ラグビー部、一般ピープルと区別して呼んでいました。
時にいつの日も新たにファンになることは、全然普通のことで、それまで知らなかったことを新たに出会い、とりこになってしまうことはあるものです。一目惚れのことです。一目会ったその日から、恋の花咲くこともある。と恋愛は第一印象が非常に大事な要素のひとつです。
私はたまたま高校受験を控えた中学三年生のテレビで観た大学ラグビーでラグビーに出会っただけで、いまだにラグビーの戦略に長けている訳ではありません。
何故そのプレーが生まれたのか? と言うのは、必ず布石があり、その前のセット・プレーで何らかの変化があり、その変化を見逃さずにチャンスに活かした結果が良いアタックにつながったりするものです。
その遡って想い出すことが、年々記憶力が衰えるのと一緒に記憶から消えてしまっているのです。

テスト・マッチ

テスト・マッチと日本国内の試合では、本気度が違うのか。約2年前に日程が決まり、そこに向けて代表チームを作って行くワールドカップは、やはり特別なものです。
各国(チーム)がワールドカップを目指して強化をしているので、本気度がもの凄いです。例えばパシフィック・ネーションズ・カップのフィジー、サモア、トンガの選手たちは、普段ヨーロッパでプレーしていて、ワールドカップの時だけ、国の代表チームへの参加が許されると言う話しを聞きました。つまり、テスト・マッチであってもワールドカップよりも少し本気度が劣る訳です。
テスト・マッチとは、国と国の代表同士の試合。試合に出場した選手にはキャップが贈呈されて、キャップ数が名誉の証となります。
プレーをする選手は、どんな試合でも体調を万全に整えて挑みます。試合で実力を100%出し切れるかは、試合内容によります。試合が一方的になってしまえば、少し気も抜けてしまうでしょう。ワールドカップは120%の力を使うとも言われています。
ロサンゼルス・オリンピック体操の鉄棒で金メダルを取った森末慎二さんは、本番では興奮しすぎて身体の反応が凄く速過ぎて、ジャンプをして鉄棒を掴む時に、普段より一呼吸おいて握る動作をした。と言っていました。
そんな4年に一度の大会だから、観る方も気合が入ります。ましてや自国が活躍しているとあっては、盛り上がらない方がおかしいです。

君が代

君が代を覚えて、日の丸色のジャージを身にまとい、選手と共に闘います。赤白の段柄ジャージと言うのも日の丸色で判り易くて良いですよね。桜のジャージが誇らしいです。
10年前は、スタジアムで君が代が流れても、恥ずかしくて声に出して唄いませんでしたが、今では胸を張って大声で唄えます。これも日本代表のおかげです。

ラグビー文化

外国からのファンがたくさん日本にやって来て盛り上げてくれたことも観戦か面白かった理由のひとつでした。英国やフランスのヨーロッパ、南半球のニュージーランド、オーストラリア、南アフリカのラグビーの本場からやってくるラグビー好きな人たちなので、ラグビーの楽しみ方を良く知っています。
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ウォーミング・アップ

選手同様に近くのパブ・酒場でウォーミング・アップをしてスタジアム入り、敵味方無く相手にも相手のファンにも敬意を払い、一緒にラグビーを楽しみます。シャイな日本人でも優しく笑顔で英語で話しかけられて、通じると嬉しくなりますよね。ビールの力も加わって英会話が弾んだりします。身振り手振りのオーバー・アクションで感情表現が激しい外国人の友だちが出来た人も多いのではないでしょうか。▷英語が話せるとラグビーはもっと面白くなります


英国発祥のスポーツ

ラグビーは英国イングランドで生まれたスポーツなので、ルール、ポジションなど、用語は全て英語です。たまに略したり、日本発祥だったり、日本語も混ざっています。トイメン。センクロ。イッセン。ニセン。ハチキュウ。カンペイ。ジーダブ などなど。
トイメン = 対面、自分がマークする相手の選手。

必ずしも同じ背番号ではありません。
ボールの位置を中心に点対称に回転した背番号をマークする。
相手の陣形が、こんな場合は、

⑭⑬⑫➉⑨⑮⑦⑧⑥⑤④③②①⑪
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
⑪⑫⑬➉⑨⑮⑥⑧⑦④⑤①②③⑭

マークが右と左のポジションが反対になります。
(フォワードはひとかたまりと考えて下さい)
チームによって、若干陣形が異なります。例えば、⑫は常に内側、ディフェンスの時は➉はフルバックをやる とか。

高速道路の中央分離帯が無い区間には『対面走行』と表示があります。ラグビー経験者に読んでもらうと十中八九、トイメンソウコウと言います。
正しくはタイメンソウコウ。
トイメンとは、麻雀から来ているみたいです。
ボールを持っている人の両側にサポートがいる場合に、そう言えば、リャンメン(両面)と言っていました。

センクロ = センター・クロス、バックスのセンターがクロスするサイン・プレー。クロスと見せかけてパスしないカラクロ(空クロス)もあります。
イッセン = 第一センター、イン・サイド・サンター。
ニセン = 第二センター、アウト・サイド・センター。
ハチキュウ = 89、スクラムからNo. 8⑧がサイド攻撃をしかけてスクラム・ハーフ⑨にパスするサイン・プレー。
カンペイ = 菅平の音読み、早稲田大学が菅平合宿で開発したバックスのサイン・プレー、ニセンの後にフルバックが入る。
ジーダブ = GW、早稲田大学がGWの合宿で開発したバックスのサイン・プレー、ニセンが開きフルバックがタテに入る。
▷ラグビー用語、ルールはこちら

ラグビー・ワールドカップ2023

盛り上がったワールドカップをもう一度観たいと、私も思いますが、日本で再び開催されることを想い長生きをしたいです。少なくても順番的には、南半球の強豪3ヵ国(ニュージランド、オーストラリア、南アフリカ)を周ってからなので、北と南の交互開催の原則からすると24年後ですか。北半球の順番に入り込めれば、もう少し早い実現もあり得ます。次回(2023年)のフランス、英国が濃厚に思えますので、20年後か。
海外の本場でワールドカップを観てみたいです。▷2023年フランス大会

日本代表の予定

テスト・マッチを観たいと言う人は日本で予定されているテスト・マッチを逃さないようにしましょう。

国内試合

ワールドカップで活躍した日本代表はもちろん、海外の超一流のプレーヤーが実は日本にやって来てトップ・リーグでプレーしています。
2000年の日韓共催のFIFAサッカー・ワールドカップでサッカーの面白さを知り、Jリーグを観てがっかりした思いがあります。どうしてもテスト・マッチの緊張感に比べると見劣りしてしまうのは致し方ありません。

みかた

考え方を変えて選手と同じく、ワールドカップに向けての準備期間だと割り切り、観る方も少しずつラグビーの楽しさをレベル・アップして行くと思って観たらいかがでしょうか。ラグビーのルールを勉強し、選手の特徴をつかみ、戦術などを考えてみると玄人の観方が出来ます。
そんなにラグビーの勉強をしないでも、ボールを追いかけて、キックの飛距離、タックルの迫力、スクラムの力比べ、走るスピード感、ブレイク・ダウンでのボール争奪により一瞬で攻防が逆転し自陣ゴール前からでも最短で10秒でトライしてしまう緊迫感だけでも充分に楽しめます。実は私はこれだけで約20年間ラグビーを観ています。
花園の高校ラグビーのレポーターを今年で卒業してしまうタレントのこじるりこと小島瑠璃子さん。副音声でゴール前の連続攻撃を解説していたのを聞いて、凄い勉強しているんだなぁと感心しました。

はじめてのラグビー

初めてラグビーを観たのは、テレビの大学ラグビー。多分、NHKの放送で、紫紺と白の段柄の明治、黄黒の段柄タイガー・ジャージの慶應、エンジと黒の段柄の早稲田の伝統校が強く、何故かフォワードの強い重戦車の明治ファンになりました。
中三で高校受験を控え、ラグビーのルールは全く知りませんでした。テレビの解説を聞いていましたが、反則のルール説明はあるものの良く判りませんでした。ボールを落としたらいけない(ノック・オン)、ボールを前に投げてはいけない(スロー・フォワード)さえも、その時は知りませんでした。
ボールを相手陣に持ち込み地面に着ける。 = トライ。と言う、至ってシンプルな競技なのです。中学の部活でやっていたバスケと違い、トラベリングは無く、ドリブルをしなくてもボールを持って走って良いので、何て簡単な競技何だろう。と言うのが第一印象です。
その変わり、ディフェンスは思いっきり相手にぶつかりタックルをして止めなければいけません。手をはたくハッキング、相手を押してしまうプッシングは可愛いもので、身体ごとぶっ倒さなければなりません。
反則があるとプレーが止まり、セット・プレーと言うスクラム、ライン・アウト、ペナルティ・キック、フリー・キックでプレーが再開されます。
そんなことも判らずに、単にトライを目指すことだけを応援していました。スクラムからサイド攻撃を仕掛けて、突進する迫力、バックスに展開して前に出るスピード感をただただ観ていました。
ポジションも選手の名前も用語も全く知りませんでしたが、熱中して観ていました。応援していた明治大が負けた時は、明日からどうやって生きていけば良いかと思ったくらいにがっかりしました。
ラグビーはそんなスポーツです。
ルールは難しいのですが、ボールを相手陣に運ぶと言う至って単純な目標(トライ)なので、実は素人であっても楽しめるのです。
ただ、ラグビー界は、閉ざされた世界で、ラグビー経験者が運営していて、1980年代は大人気だったこともあり、ラグビー関係者以外のファンを積極的に取り込もうとしていなかったのです。

オールド・ファン

大学ラグビーの伝統校のOBたちが必ず応援に駆け付けてくれるので、それで充分だったのです。そんなベテラン・ラガーマンは、一人で試合観戦にやって来て、ウイスキーをスキットルに入れ持参し、寒い中、チビチビとやりながら母校を応援するのです。母校が勝っているとご機嫌ですが、負けていようものならば、相手チームのファンも敵対視してしまう熱狂ファンなのです。OBなので後輩のミスに対しても相当厳しく、ゴール・キックを外そうものならば、激励の喝が飛びます。
そんなオジサンの周りには近寄らないようにしていました。同じチームを応援しているのであれば、仲良くなることもあるかもしれません。くどいようでも、説明に耳を傾けましょう。反論は駄目です。必ず賛同することが仲良くなる秘訣です。

日本! チャチャチャ!! は、バレーボールの応援なので、やめて欲しいと思って手拍子をしませんが、楽しければ良いんです。どんどん応援してください。
たまに、盛り上がっているのに、変な顔しているオヤジがいても放っておいてください。ラグビー愛は同じです。

レフリーに文句を言うのは、気分が悪くなりますね。

みかた

私もそうでしたが、彼女が出来るとラグビー観戦に一緒に行きます。いわゆるデートです。ラグビーのラの字も知らない彼女にラグビーは15人でやるんだよ。から得意げに説明してあげます。密集でぐちゃぐちゃになってボールが出なくなってしまうと、良く判らないので、ルールを知っている優越感から得意気に教えたものでした。国立、秩父宮などの有料試合では場内アナウンスで反則の説明をしてくれます。
子どもが出来て、ラグビーを一緒に観に行った時も同じように説明していました。一生懸命にチームや選手のこと、この試合に至るまでの経緯などを説明してあげましたが、おそらく聞き流して、ラグビーのプレーだけを観ていたと思います。幸い私と同じチームを応援していました。
ラグビーを初めて観る女の子に優しく説明してあげる光景を良く見ます。若い頃を想い出し、とても微笑ましいものです。なかなか詳しく説明していてついつい聞き耳を立ててしまいます。
そんなことで、ラグビーは実は理屈無しで楽しめるのです。
スタジアムで観ると上から俯瞰的に観えるので、攻めている陣形、相手の陣形が判り、空いているスペースが判り易いのですが、そんな見方はしなくても良いのです。
選手の名前、ひいきのチームが出来て来ると、楽しみ方が増えます。相手チームに同じ学校(高校、大学)の選手がいたり、年齢が近いと過去に対戦したことがあったりとウンチクを語りたくなりますが、知らなくても大丈夫です。万一、教えて貰ったら、それは親切なことなので、しっかりと聴きましょう。覚える必要はありません。人に説明してあげることで満足していますので。
にわかファン であろうと、オールド・ファン であろうと、ラグビーが好きなことは同じです。一緒にラグビーを応援し楽しみましょう。子どもたちにもラグビーの楽しさを是非教えてあげてください。
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